始まりの冬。

葉の落ちたりんごの木の剪定をします。

混みすぎた枝を減らし、全体に光が当たるように調整する大切な作業です。

剪定をしながらひとつひとつの枝を観察することで、病気や枯れてしまった部分を見つけることもできます。

若い木は紐で縛って形を整えます。

 

4月中旬

りんごのつぼみが膨らみ始めます。

始めに中心に1つ、続いて周りに5つのつぼみがつきます。

しかし、全てのつぼみに実をならせることはできません。

(栄養分の奪い合いになり、実が大きくなりません)

形がきれいに実ができる中心だけを残し、周りのつぼみは手で摘み取ります。

このつぼみを集めて翌年の人工授粉に使うための花粉を採取することもできます。

 

4月下旬

いよいよ花が咲き始めます。

この時期もひたすら花を摘む作業に追われています。

ミツバチ達も受粉のお手伝い。

りんごの花、きれいですよね~♪

 

5月

受粉に成功すると、残していた中心のつぼみが大きくなっていきます。

今度は枝全体を見て、ひとつの枝に実がたくさんなり過ぎないよう、実を減らす「摘果」という作業をしていきます。

軸も硬くなっているので、今度は手では摘めません。ハサミを使ってひとつずつとっていきます。なかなか時間のかかる作業です。

 

6月

見るたびに大きくなっていくりんごの実。

重さで下にぶら下がる形になり、段々りんごらしくなっていきます。

あとは台風や雹の被害がないことを祈りながら、大きく赤くなるのを待つばかりです。

私たちはこの間にぶどうの作業に取り掛かります。

 

9月下旬

秋映は収穫の時期を迎えます。

ペタペタしてきて、しっかり赤黒く色がついたものは熟している証拠です。

程よく酸味を残した「昔ながらの甘酸っぱいりんご」。

一度食べるとファンになる方も多いりんごです。

 

一方、フジはまだまだ木にぶら下がり、おいしくなる時を待っています。

収穫時期が遅い分、自然災害への心配は尽きません…

無事に収穫期を迎えられますように!

 

10月

フジにも色がつき始めます。

葉の影になっている部分は赤くなりません。手作業で影になる葉を摘み取っていきます。

また、枝に接している部分も白く残ってしまうため、玉回しをしてまんべんなくりんごに光が当たるようにします。

 

11月

フジもようやく収穫の時を迎えます。

じっくり時間をかけて、おいしさをぎゅっと閉じ込めた瑞々しく甘いりんごです。

傷や日焼けのチェックをして、大きさごとに箱詰めします。

中には蜜が程よく入っています。

(程よくがポイント!実は蜜の部分は甘いわけではなく、蜜が入る=しっかり熟した証拠なので、おいしいのは蜜以外の部分なのです。全体に蜜の入りすぎたりんごより、程よく入ったりんごの方がおいしいのです)

皮には栄養たっぷり!捨てるのはもったいないです。

我が家は丸かじりしてしまうか、このような便利道具を使って食べています。

(ホームセンターに売っています)

こうして長いりんごの一年は終わり、たくさんお礼の肥料をあげて、また冬の剪定作業に戻ります。

 

 

 

家族みんなで協力して育てた大切なりんごが、たくさんの方においしさと幸せをお届けできますように…(*^^*